関西はD-starレピーターが最強(どこでも超広域通信が可能な状態に)

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関西はD-starレピーターが最強(超広域通信が可能な状態)

関西のD-starレピーターの現状についてお伝えしたいと思います。D-starはJARLによって標準化されたアマチュア無線のデジタルネットワークです。近年急速にレピーター(中継局数)が増加し、日本全国でハンディー機1台あればどことでも通信ができる体制が構築されつつあります。そしてユーザーの認知度も高まっています。

■日本でも海外でもレピーターとユーザーの数は増加中

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レピーターは通常、山頂やビルの最上階など、見通しの良い場所に設置され、無線局同士を接続する役割を果たします。特に関西地区では大阪生駒山や京都比叡山、京都嵐山、神戸六甲山など、業務局でも設置が難しい超高層なロケーションにD-starレピーターが設置されているおかげで、大阪市内は心斎橋、道頓堀、梅田、新大阪、関空、伊丹など主要大都市圏でメリット5にて通信を可能としています。そのほか大阪府内全域で通信が可能です。

■関西ではどこからでもアクセス可能な状態

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また、観光客の来日が大幅に増加している京都では、京都駅前をはじめ、祇園や京都金閣寺、清水寺をはじめ、京都府内全域で通信が可能です。盆地であり、本来は電波が届きにくいエリアですが、名だたる山々にレピーター局を設置し、全域で通信可能としている努力は素晴らしいものがあります。

更に、兵庫県では県内随一の高さである六甲山の山頂に設置されたレピーターにより、神戸市内はもとより、県内全域をカバーする通信範囲を備えています。

関東エリアが小規模レピーターを数多く設置しているうちに、関西は業務局が設置した既存の無線タワーに相乗りする形で、大規模通信が可能なネットワークを構築しつつあります。特に関西では阪神淡路大震災の教訓から、防災におけるD-starの価値をみいだし、積極的に広域レピーターの設置を進めているようです。

■D-star対応無線機

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関東と関西のレピーター設置方針の違い

では、関東と関西のレピーター設置方針はどのような点で異なるのでしょうか?

まず、関東ですが、西東京(東京の端)に唯一200m級のタワーに設置された中継局を除き、東京や神奈川はどこもクランクアックタワー程度のロケーションが主要なレピーター設置局の環境です。中でもひどいのはハムショップの2階に設置されるレピーターが近年増えていることです。理由としては、空いている周波数が無いから、というものの様です。周波数が重複するエリアは双方の同意がないと、その周波数でレピーター局を開設できない決まりが存在し、関東人の縄張り式の強さが原因で、同意が得られない事例が多発しているからだそうです。

結果としてエリアを狭くするように利得を調整し、設置するとのこと。

ハムショップの2階などといった低ロケーションに設置したレピーターに何の意味があるのでしょうか?

そんな低ロケーションに設置されたレピーターの通信距離はせいぜい5キロ~10キロが良いところ。一方山頂に設置されたレピーターはゆうに50キロ以上の伝搬距離を誇ります。ハムショップや周囲のOMの威厳を保つために設置されるレピーターならそんなものはいりません。いょこちょこ小さなレピーターを設置して通信エリアを分断するより、丹沢や東京スカイツリー、円海山あたりに1つあれば十分ですし、維持コストや通信エリアの面でもはるかに貢献します。ちなみにこんな設置方法をとっているのは日本だけです。

一方の大阪は先に述べたように、広域・山頂設置方式を取っていますので、アクセス面でも関東とは比較にならないほど有利です。関東人の縄張り意識と、関西人のみんなで楽しむ気質の違いのように思えてなりません。このあたりは関東は関西に学ぶべき点だと思うのですが、いつ頃関東にもまともに使えるレピーターが設置されるのでしょうか?

こんな記事を書いていたら、JARLのD-star公募のページに「熱海市初島区」にD-starレピーター設置公募の記事が掲載されていました。熱海区というと、熱海市から10km程南に行った相模湾の海に浮かぶ島です。設置状況によっては関東のどこからでもアクセス可能な海上の広域レピーターになる可能性があります。また、東京の御嶽山(標高900m程度)の山頂にもレピーターが設置される計画があるようです。東京からの通信もだいぶ変わるかもしれません。

関東のレピーターの今後が楽しみです。2の新規格が出るのを待ちつつ、今後も注視したいと思います。

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